ブックタイトル甲斐適生活応援ガイドブック 山梨Life 10

ページ
7/24

このページは 甲斐適生活応援ガイドブック 山梨Life 10 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

甲斐適生活応援ガイドブック 山梨Life 10

結婚しました。 それから4年半。2人で力を合わせて農業に取り組んできたお二人は、現在、2ヘクタールまで広げた畑に、キウイ(レインボーレッド、ヘイワード)、スイートコーン(甘々娘、グラビス)、なす、野沢菜、ほうれん草などの作物を年間を通して栽培しているほか、稲作にも取り組んでいます。 さらに、この間に2人のお嬢さんが生まれ、自宅も新築。農業の担い手として、地域からも期待される存在となっています。 「農機具は補助金もあり、独立した段階で一通り揃えました。そのローンが今年終わり、ようやくひと段落です」とホッとした表情の佐藤さん。今後は農地をさらに広げ、人を雇える規模にしていきたい、また、ネット販売や飲食店への直販にも力を入れて、経営を安定させていきたいと、目を輝かせて語ってくれました。ん。30か月の研修を経て2012年4月に独立し、専業農家になりました。 「80アール反の畑を借り、最初に取り組んだのは甘々娘でした。自信を持って始めたのですが、研修ではみんなでやったことを一人でやらなければならないものだから失敗もあって、期待したほどの収入は得られませんでした。でも、自分で考え工夫しながらやっていくのはおもしろく、やりがいを感じましたし、いちから育てた野菜を誰かが買って食べてくれるということも、励みになりましたね」と、独立当時を振り返る佐藤さん。 一方、農業に漠然とした憧れを抱いていたと話すのは、千葉県出身の順子さん。大学を卒業し、都内で事務職として働いていたときに、農業協力隊の存在を知って挑戦したくなったと言います。独身女性の受け入れ態勢が整っていたことも追い風となり、2012年8月に農業協力隊として市川三郷町へ。その後、すでに独立していた佐藤さんと出会い意気投合し、共通の趣味である山登りなどで親交を深め、2014年8月にまり降らず年間を通して野菜栽培ができることと、首都圏が近いことを重視していたのですが、市川三郷町はこれらをクリアするだけでなく、スイートコーン「甘々娘」や大塚にんじんなど、付加価値の高い特産品があると知り、魅力を感じました」。 さらに、研修先の『アグリ甲斐』が、行政、JA西八代(現・JA山梨みらい)、農業者などが共同出資して設立した農業法人であり信頼できると考えたこと、新規就農の支援に積極的であることが決め手となり、2009年10月に市川三郷町へやってきた佐藤さ夫婦で取り組む野菜栽培夢はさらに膨らんでいく結婚後に、土地付きの中古物件を購入。「もともと農家だったそうで、十分な広さと作業用の小屋がついているのが魅力でした」と佐藤さん。一昨年には、「暑くて寒くてネズミも出た」という母屋を新築し、安心して子ども達を育てていける環境も整った。穂乃香ちゃんは生後3か月、奈穂子ちゃんは生後4か月から保育園へ。「待機児童問題もなく、スムーズでした」と順子さん。慣れた手つきで野沢菜を収穫している佐藤さんご夫妻。その場で5キロの束を作り、手際よく紐で結んでいく。リスクを分散し、農閑期なく作物を作っている佐藤さん。野沢菜は冬の間の大きな収入源。他にもチヂミホウレンソウなどがある。農作業に欠かせないトラクターは、就農1年目に補助金とローンで購入。「納車まで1年以上かかったので、その間は研修先のアグリ甲斐に貸してもらっていました」と佐藤さん。自宅の裏手には、収穫した野菜の箱詰めなどをするための農作業用の小屋もある。5